被っているのはアレだけ。

まわりと同じだと安心するけど、それじゃ人生つまらないよね。他人と被らずに枠にはまらない生き方も、案外いいものだよ。

【決して許してはならない】いじめ死亡事件を題材にした映画「許された子どもたち」2020年5月公開【少年犯罪】

2020年5月、日本の映画史に残るであろう、目を背けたくなるような映画が公開されます。

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映画『ミスミソウ』『ライチ☆光クラブ』などの内藤瑛亮監督による最新作で、いじめによる子供の死亡事件に着想を得た映画『許された子どもたち』が、2020年5月9日より渋谷・ユーロスペースほかで公開されます。

この作品は誰もが知っている少年によるいじめ死亡事件を題材にしており、とても残酷かつ怒りを覚える内容ですが、私たち大人が決して目をそらしてはいけない、そんなテーマも含まれています。

 

 

映画「許された子どもたち」あらすじ

とある地方都市。中学一年生で不良少年グループのリーダー市川絆星(いちかわ・きら)は、同級生の倉持樹(くらもち・いつき)を日常的にいじめていた。いじめはエスカレートしていき、絆星は樹を殺してしまう。警察に犯行を自供する絆星だったが、息子の無罪を信じる母親の真理(まり)の説得によって否認に転じ、そして少年審判は無罪に相当する「不処分」を決定する。絆星は自由を得るが、決定に対し世間から激しいバッシングが巻き起こる。そんな中、樹の家族は民事訴訟により、絆星ら不良少年グループの罪を問うことを決意する。果たして、罪を犯したにも関わらず許されてしまった子どもはその罪をどう受け止め、生きていくのか。大人は罪を許された子どもと、どう向き合うのか。

 

山形マット死事件

1993年(平成5年)に山形県新庄市立明倫中学校で発生した男子中学生の死亡事件。俗に「マット死事件」・「マット事件」「明倫中事件」とも呼ばれ、学校現場におけるいじめの深刻さを明らかにし、少年法改正への気運を醸成した象徴的事件として、今日でも取り沙汰されている。

⇒山形マット死事件 - Wikipedia

 

大津市中2いじめ自殺事件

2011年10月11日に滋賀県大津市内の中学校の当時2年生の男子生徒がいじめを苦に自殺するに至った事件である。「大津いじめ自殺事件」「大津いじめ事件」「大津市○○中学校いじめ自殺事件」などとも呼ばれる。事件前後の学校と教育委員会の隠蔽体質[1]が発覚、問題視され、大きく報道された。翌年には本事件が誘因となっていじめ防止対策推進法が国会で可決された。

⇒大津市中2いじめ自殺事件 - Wikipedia

 

川崎市中1男子生徒殺害事件

2015年(平成27年)2月20日に、神奈川県川崎市川崎区港町の多摩川河川敷で13歳の中学1年生の少年Xが殺害された上に遺体を遺棄され、事件から1週間後に少年3名が殺人の疑いで逮捕された少年犯罪。

⇒川崎市中1男子生徒殺害事件 - Wikipedia

 

東松山都幾川河川敷少年殺害事件

2016年(平成28年)8月22日に埼玉県東松山市都幾川河川敷で発生した、14~17歳の少年5人による少年殺害・遺棄事件。ほかに「東松山少年事件」「河川敷少年暴行死事件」などとも呼ばれている。

⇒東松山都幾川河川敷少年殺害事件 - Enpedia

 

内藤瑛亮監督と今作について

2011年公開の長編デビュー作『先生を流産させる会』では、実際にあった衝撃的な出来事をベースに、担任女教師を流産させようとする少女たちを描き論争を巻き起こした内藤監督。新作『許された子どもたち』では、「山形マット死事件」「大津市中2いじめ自殺事件」「川崎市中1男子生徒殺害事件」「東松山都幾川河川敷少年殺害事件」など、実際の死亡事件から着想を得たそうです。

商業映画でも活躍する内藤監督ですが、加害少年と加害者家族、そして被害者家族を描く本作では、8年ぶりに自主制作に踏み切らざるを得なかったとのこと。撮影前には、事務所所属の有無を問わずワークショップを開催し、出演者の名倉雪乃をはじめ、実年齢に近いキャストを起用して撮影に臨んだそうです。

制作スタートを報じた2016年当時、本作について内藤監督は「いじめによって人を殺したのにも関わらず、不処分(無罪)という判決が下された少年を描く映画です。罪を犯したにも関わらず、罪を許されてしまった子どもは罪をどう受け止め、生きていくのか。大人は罪を許された子どもとどう向き合うのか。それがテーマです」と語っていました。

 

内藤瑛亮監督の劇場公開に寄せたコメント

最初にプロットを書いたのは、2011年の夏でした。自分が小学校高学年の頃に起きた山形マット死事件に着想を得た企画です。商業映画として成立させるため交渉を続けましたが、進展は得られませんでした。2015年に川崎市中一男子生徒殺害事件が起き、制作への思いが高まりました。2016年に自主映画として制作することを決意し、2017年の夏、年末年始、2018年の春にかけて撮影を敢行しました。1年に及ぶポストプロダクションを経て、2019年夏に完成しました。遠回りしましたが、時間をかけたからこその濃密さが作品に詰まっています。2020年5月、ついに観客の皆さまへ届けられることを嬉しく思っています。

 

映画「許された子どもたち」公式サイト

最新情報・キャスト・劇場情報は作品のオフィシャルホームページでご確認ください。

www.yurusaretakodomotachi.com