【性交渉経験率】18～39歳の日本人の25％が「童貞」「処女」という東京大学の研究結果とは
18～39歳の日本人の約25％が異性との性交渉の経験がない
先日4月8日付で英医学誌「BMC Public Health」で発表された研究結果が話題となっています。これは東京大学とスウェーデン・カロリンスカ研究所のチームによる研究で、日本の少子化の要因の1つとして「成人期における性交渉機会の減少」があるという指摘を受け、既婚者を含めた日本人全体の実態を明らかにするために行われました。
この研究には、1987年から2015年に行われた国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査を利用したそうです。それによると調査対象となった18～39歳のうち異性との性交渉経験がない人の割合は、
- 【18～39歳の女性】1992年 21.7％ ⇒ 2015年 24.6％
- 【18～39歳の男性】1992年 20.0％ ⇒ 2015年 25.8％
であり、男女とも上昇傾向にありました。2010年の時点で、18～39歳の日本人のうち326万人の女性と380万人の男性が、異性間の性交渉経験がないと推定されるという結果でした。
また25～39歳の女性では低年収・無職で性交渉経験ありの割合が高かったものの、相対的に高い専業主婦の割合で説明できるとしています。性交渉経験がない人の割合が女性・男性とも増えているという結果になりましたが、その要因については「さらなる研究が必要」として結論を出していません。
しかし男性については、「雇用や収入状態が性交渉機会の有無にも影響していることが明らかになった」としており、収入と男性の婚姻状態にも関連があることから、不安定化した雇用情勢が影響している可能性を指摘し、「雇用や収入状況によってパートナーを探すことに困難を抱えている人に対しては、日本の出生率向上を視野に入れた何らかの政策介入を考えていくことも一案である」と提言しています。
たしかにこれでは少子化は進んでいく一方だと思います。調査対象となった18～39歳は結婚して子作りして育てる年代ですから、その年代に性交渉がなければ子どもが減っていくのも納得です。日本はもっと性に対してオープンにしていいのではないかと思います。
詳しい研究結果は、英医学誌「BMC Public Health」(英文／オンライン版)で公開されていますので、英語が得意で気になる方はチェックしてみてください。
